しその葉 祖母の詩 X Facebook はてブ LINE コピー 2024.05.142025.09.16 しその葉は 畑の隅に忘れられ 言葉少なくつつましく ほめそやされず生い立ちぬ やがて花も見ぬままつみ取られ もまれ、もまれて、しぼられぬ 哀れその形なけれど ひとくれのしそ、水に放ちし魚のごと 生々と赤く拡がり沈みゆく ゆるやかに実をば包み 優しく静かに色染めて くれないのかぐわしき梅とはなりぬ しそありて梅 梅ありてしそ 白きびんの中ひそやかにより添いて しそ、くれないに美しきかな かなしきばかり美しきかな
コメント