ほたる

祖母の詩

今宵星ことごとく集まりて
うたげするかのような坂の町長崎
その片隅にほたる飛べり

下水とも川ともつかぬ石垣に
心もとなくついては消えるほたる
ひい、ふう、みい、たった三匹
何処イズコもにがき水なれば
消えつ光りつたゆたいて

我も又、親子三人
島を出て都会マチに住み
みとせをほたるの如く生きてあり

(坂本町)

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